[3H6-OS-10d] 人工知能を駆使した疾患動態研究

[3H6-OS-10d-02] 神経変性疾患の病態進行モデリングに向けた臨床診断系列の数値表現法開発

中尾 敬太^3,1、〇矢田 祐一郎¹、本田 直樹^1,2,3 (1. 名古屋大学 大学院医学系研究科、2. 名古屋大学 One Medicine創薬シーズ開発・育成研究教育拠点、3. 広島大学)

キーワード：病態進行モデリング、神経変性疾患、電子健康記録

近年、医療業界において紙ベースの診療記録を電子化した電子健康記録（Electronic Health Record: EHR）の導入が進んでおり、患者の病歴や検査結果などの医療データを一元的・継続的に管理できる点で着目されている。EHRの活用により、診断や治療の効率化だけでなく、人工知能や機械学習による解析への展開が期待されている。電子健康記録に含まれるデータは多くが自然言語で記述されており、そのままでは一般的な確率モデルで扱うことができない。そのため本研究では、大規模言語モデル、階層的クラスタリング、サポートベクターマシンを応用することで自然言語臨床診断を数値ベクトルの時系列として表現する手法を開発した。パーキンソン病の大規模電子健康記録データに対して提案手法を適用し、病態進行を連続時間隠れマルコフモデルで解析した結果について紹介する。