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[3O1-OS-44a-03] LLMエージェントを用いたオープンエンド性を有する文化進化モデルの構築
キーワード:大規模言語モデル、文化進化、創発
本研究では、大規模言語モデル(LLM)を活用して新たなアイデアや物語を生み出す方法を提案することを目指して、LLMエージェント群による創造的な文化進化を実現するためのプラットフォームを構築し、生成された物語の性質や文化進化のダイナミクスの分析を試みた。本稿では、特にSF小説のプロットを題材に、文化進化における伝播の2つのメカニズム─個体学習と社会学習(Random, Attraction-Based, Conformist, Anti-Conformist等)─の組み合わせが文化進化のダイナミクスに与える影響を検証するため、進化実験を行った。実験の結果、多様な文化進化が生じ、筒井康隆の傑作SF作品「パプリカ」に類似するプロットが生成されることを確認した。また、学習戦略を組み合わせると多様な物語を持続的に創出できる一方、社会学習のみを用いる場合にはテーマが収束しやすい傾向も明らかになった。これらの知見は、文化進化のダイナミクスを理解するうえで有用であると同時に、オープンエンドに創造的アイデアを生み出し続ける実用的ツールとしての潜在力を示唆している。
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