2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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オーガナイズドセッション » OS-9 Affective Computing

[3P6-OS-9b] Affective Computing

2025年5月29日(木) 17:40 〜 19:20 P会場 (会議室801-2)

オーガナイザ:熊野 史朗(NTT),日永田 智絵(奈良先端科学技術大学院大学),森田 純哉(静岡大学),岡田 将吾(北陸先端科学技術大学院大学),菅谷 みどり(芝浦工業大学),鈴木 健嗣(筑波大学)

17:40 〜 18:00

[3P6-OS-9b-01] 感情に関わる認知アーキテクチャ上でのパラメータ推定の試み

〇新堀 耕平1、白砂 大1、森田 純哉1 (1. 静岡大学)

キーワード:感情、認知モデル、ACT-R

近年,人間の行動データから認知モデルのパラメータを推定する試みが行われている.このような試みは,個人化されたモデルにより,任意の認知課題の成績を予測するという実用的意義があるのと同時に,内部機構をパラメータ間の関係として理解するうえで有用である.しかし,これまでの検討は,個人内変動の少ない処理速度や記憶の減衰などに関わるパラメータの推定が主であり,感情とつながるパラメータの推定は稀であった.本研究では,感情の喚起を伴う状況でのシンプルな記憶課題の成績に基づき,認知アーキテクチャであるACT-Rの記憶に影響するパラメータの値を推定した.さらに,推定されたパラメータと収集された感情状態,あるいは感情に影響する不安特性との相関を検討した.結果,参加者の状態不安と「想起における意図と結果の間での一致の厳密さに関わるパラメータ」,あるいは「記憶想起に許容する時間的コスト」に関わるパラメータとの相関を確認した.「想起における意図と結果の間での一致の厳密さに関わるパラメータ」は主観的な快感情とも相関した.今後,得られた結果を精査することで感情に関する認知アーキテクチャ上のパラメータを具体化していく.

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