[3P6-OS-9b] Affective Computing

[3P6-OS-9b-03] 認知モデルを用いた協調学習における状況に適切な感情状態のシミュレーション

〇河路 塁生¹、森田 純哉¹、大澤 博隆² (1. 静岡大学、2. 慶應大学)

キーワード：認知モデル、Hanabi、ACT-R、感情、協調

人間のコミュニケーションに感情は必要不可欠なものとされ、近年では人間とインタラクションを行うコンピュータ側にも感情を持たせるAffective Computing研究が発展してきている。しかし感情に関する研究は身体データからの感情検出や機械学習によった感情の生成が多くを占め、認知的な感情の役割に焦点を当てた研究は少ない。そのため、認知モデルを用いたシミュレーションを通して感情が人間のコミュニケーション中にどのような役割を果たすかについての観察を目的とした。本研究では認知アーキテクチャACT-Rを用い、感情によって事例ベース学習による行動が変化するモデルを構築した。協力ゲームHanabiを用いた協調課題のシミュレーションの結果、状況に応じて適切な感情状態が存在することと、感情が変動することによって適切な状態に調節されることが観察された。