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[3Q1-OS-5-01] 対話型LLMを用いたcapitalizationによる情緒的支援の原理的検証
キーワード:創造性、大規模言語モデル、臨床心理学、ストレス、キャピタリゼーション
労働者が職場において創造性を発揮するためには、創造性の発揮を阻害する心理的要因を取り除くことが重要な要素の一つであると考えられる。近年の対話型LLMの進化を鑑みるに、今後、LLMが労働者に対する業務支援だけではなく、情緒的な支援も行うことが期待される。本研究では、ポジティブな経験を他者と共有することで個人の幸福感や関係性を高める心理効果である"capitalization"に着目し、LLMとの対話においても同様の効果が得られるかを実験的に検証した。実験はリコーグループ社員31名を対象にランダム化比較試験の形で実施され、参加者にはLLMとの対話または出来事についての記述を行うタスクが与えられた。その結果、LLMとの対話を行った群において、ポジティブ感情、リラックス感覚、出来事自体の主観的価値が向上する傾向が見られ、対話型LLMとの対話を通じて感情の制御を支援できる可能性が示唆された。今後、参加者の拡大を行い、より一般的な効果を確認するとともに、実際の職場環境を考慮した具体的な活用方法を模索していくことが課題である。
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