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[4J3-GS-5-04] 不完全情報下における直接互恵性に関する研究:行動の取り違えと見間違え
キーワード:進化ゲーム、繰り返しゲーム、確率動学、取り違え、見間違え
本研究では,プレイヤが行動を取り違えうる環境と行動を見間違える環境との間で、協力を維持する(しない)振る舞いがどう変わるか(変わらないか)を進化ゲーム理論的に吟味した。このような進化ゲームにおける直接互恵性について、行動の取り違えに関しては広範な分析がある一方で、行動の見間違えに関しては十分な分析は行われてこなかった。そこでまず、こうした不完全情報下における1期記憶戦略の空間を定義し、どのような違いが存在するかを議論する。次に確率動学の帰結において、どのような戦略で直接互恵性が構築されるかを示した。行動の取り違えと見間違えにおいて、戦略の空間の違いから生じる以外の振る舞いのパターンの変化はそれほど生じなかった。つまり、勝ち残り負け逃げ戦略 (Win-Stay, Lose-Shift, WSLS) を中心としたよく知られている戦略が生き残ることがわかった。加えて、割引因子を固定した結果、裏切りから始める戦略の優位性を明らかになった。
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