[4Q1-GS-10] AI応用：分析・解析

[4Q1-GS-10-04] 「マジ神AI」を活用した介護サービスの実践が被介護者の状態変化に与える影響

〇福田 亮子¹、原田 文雄¹、松本 知恵¹、祝田 健¹ (1. 株式会社ベネッセスタイルケア)

キーワード：介護、状態把握、気づき

「マジ神AI」は専門性の高い介護職「マジ神」による被介護者の状態把握とケアの実践を教師データとし、これを経験が浅い介護職でも再現できるよう支援するシステムである。マジ神AIを組み込んだ介護記録システムの活用により、被介護者の状態変化を多角的に把握し、課題を見出しやすくなるだけでなく、課題解決のためのヒントも得ることができる。本システムのこれまでの効果検証においては、介護職の意識・行動の変化に繋がる可能性が示唆されている。今回はそのような介護職の変化が被介護者の状態に与える影響を検証するため、マジ神AIダッシュボードを先行導入した31拠点において、導入前と導入後各6か月の間に入居した被介護者を対象に、入居から6か月間の各種データを比較した。その結果、マジ神AIを活用している職員が多く活用頻度も高い拠点では認知症の行動・心理症状（BPSD）の発生件数が導入前に比べて低減したのに対し、活用している職員が少なく活用頻度も低い拠点では発生件数は増加傾向であった。マジ神AIの活用により、状態変化を的確に捉えた介護サービスの提供が可能となり、被介護者の状態の改善に寄与する可能性が示唆された。