2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[4S3-OS-43] 人工知能と創造性 — 人の模倣を超えて

2025年5月30日(金) 14:00 〜 15:40 S会場 (会議室701-2)

オーガナイザ:小林 茂(情報科学芸術大学院大学),徳井 直生(Qosmo)

14:00 〜 14:20

[4S3-OS-43-01] 人工知能と創造性 — 人の模倣を超えて

〇小林 茂1、徳井 直生2,3 (1. 情報科学芸術大学院大学、2. 株式会社Qosmo、3. 株式会社Neutone)

キーワード:人工知能、創造性、生成AI

テキスト・画像・音楽などを「生成」する「生成AI」の台頭により,創造性をめぐる議論が活発化している.Floridiの分析を参照して生成AIモデルの本質を再検討すると,生成AIモデルが生成する「作品」は,実際のところ過去の作品をarchetypeとしてそこから派生したectypeに過ぎない.このことは,Bodenによる創造性の3分類(組み合わせの創造性,探索的創造性,変革的創造性)における現在の生成AIモデルの位置づけを明確にする.すなわち,現在の生成AIモデルの創造性は主に組み合わせの創造性に留まっているのである.人はテクノロジーをつくるだけでなくテクノロジーによって変化することを考えると,AI単独の創造性を問うのではなく人とAIの混合による変革的創造性の可能性を探究することが重要である.この観点から,本稿では変革的創造性につながるAIツールの新しい設計概念として,想定された使用法を超えて柔軟に利用できる余地「誤用可能性」を提案する.この設計概念を探求するには,技術思想家・哲学者,アーティスト,開発者らによる協働を通じた理論と実践の統合的アプローチが必要である.

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