2015年 第76回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

3 光・フォトニクス » 3.13 半導体光デバイス

[15a-1E-1~10] 3.13 半導体光デバイス

2015年9月15日(火) 09:00 〜 11:30 1E (143)

座長:沼居 貴陽(立命大)

11:15 〜 11:30

[15a-1E-10] 電荷敏感型赤外光子検出器(CSIP)の量子効率向上に向けて

〇金 鮮美1、小宮山 進2,3、Patrashin Mikhail3、寶迫 巌3、梶原 優介1 (1.東大生研、2.東大総文、3.情通研)

キーワード:電荷敏感型赤外光子検出器、半導体量子井戸、光アンテナ

電荷敏感型赤外光子検出器(CSIP:Charge Sensitive Infrared Phototransistor)の量子効率向上に向けて、表面Plasmonによる顕著な電場増強効果が期待される、Nanogapアンテナ構造を新たに導入した。Mesa構造の段差を利用してAuの斜め蒸着により最小約25 nmのnanogapを作製した。その結果、16%にいたる量子効率の向上を示し、従来値の2倍の改善を実現した。さらに、同じ結晶に作成した従来型アンテナ(Metal hole array)を持つ参照試料の結果も量子効率の15%までの改善が見られ、結晶品質の向上による効果も重要であることがわかった。今回測定したNanogapアンテナ構造は、検出器面積の一部しか励起しない構造のため、素子形状を最適化すればさらなる改善が期待される。