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[15a-1E-10] 電荷敏感型赤外光子検出器(CSIP)の量子効率向上に向けて
キーワード:電荷敏感型赤外光子検出器、半導体量子井戸、光アンテナ
電荷敏感型赤外光子検出器(CSIP:Charge Sensitive Infrared Phototransistor)の量子効率向上に向けて、表面Plasmonによる顕著な電場増強効果が期待される、Nanogapアンテナ構造を新たに導入した。Mesa構造の段差を利用してAuの斜め蒸着により最小約25 nmのnanogapを作製した。その結果、16%にいたる量子効率の向上を示し、従来値の2倍の改善を実現した。さらに、同じ結晶に作成した従来型アンテナ(Metal hole array)を持つ参照試料の結果も量子効率の15%までの改善が見られ、結晶品質の向上による効果も重要であることがわかった。今回測定したNanogapアンテナ構造は、検出器面積の一部しか励起しない構造のため、素子形状を最適化すればさらなる改善が期待される。