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[14a-B9-10] 蛍光相関分光法によるポリエチレンイミンで安定化された蛍光性白金ナノクラスターの構造評価
キーワード:ナノクラスター、蛍光プローブ、蛍光相関分光法
超分岐ポリエチレンイミン(PEI)分子を鋳型とした黄色蛍光性白金ナノクラスターの合成場とその構造を蛍光相関分光法によって評価した。六塩化白金酸溶液とPEI溶液を混合し、白金イオンがPEIのアミノ基を介して錯体を形成した後、L-アスコルビン酸により還元することで、白金ナノクラスターを合成した。次に、蛍光相関分光法を用いて拡散定数および流体力学的直径を測定した。その結果、白金ナノクラスターの拡散定数及び流体力学的直径はそれぞれ、(0.95±0.54)×10-10 m2/s、6.3±2.8 nmであることが分かった。透過型電子顕微鏡観察によって白金ナノクラスターの直径が1.4±0.4 nmであることが分かっていることから、白金ナノクラスターは単一のPEI分子内ではなく、複数のPEI分子によって構成されたキャビティ内で合成されていることが示唆される。