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[14p-B10-3] フラグメント分子軌道計算に基づく有効パラメータを用いる脂質膜の粗視化シミュレーション
キーワード:脂質膜、散逸粒子動力学シミュレーション
Dissipative particle dynamics (DPD) シミュレーションでは、分子のパラメータをどのように決めるのか?という問題は重大な問題である。しかし、あらゆる分子に関して信頼できるパラメータを決めるという問題は現代ですら非常に難しい問題である。特に、脂質や膜分子といった分子に関して、この問題は深刻である。パラメータを開発するために必要な結晶構造解析、分子の運動や座標の実験データがタンパク質などと比較すると十分ではない。それ故、実験データを使うことなくシミュレーションを行うことが重要になってくる。本研究では、リン脂質の一つであるPOPC分子のDPDシミュレーションの結果を報告する。DPDシミュレーションに必要であるχパラメータは実験データを使用せず非経験的なフラグメント分子軌道(FMO)計算から算定した。