2016年 第77回応用物理学会秋季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[14p-B8-1~10] 量子技術へ向けたハイブリッドアプローチ

2016年9月14日(水) 13:45 〜 18:00 B8 (展示ホール内)

小坂 英男(横国大)、根本 香絵(NII)

15:45 〜 16:15

[14p-B8-6] 強磁性体スピン励起‐超伝導量子ビットハイブリッド量子系

中村 泰信1,2 (1.東大先端研、2.理研CEMS)

キーワード:量子ビット、超伝導、マグノン

超伝導量子ビットは、その巨視的な双極子モーメントにより電磁場と強く結合することが可能であり、異なる量子系を組み合わせてそれぞれの利点を活用することを目指したハイブリッド量子系への適用も多く試みられている。本研究では、ミリメートルスケールの巨視的な大きさを持つ強磁性絶縁体結晶球中のスピン集団励起に着目し、その量子状態制御に取り組んだ。銅製のマイクロ波空洞共振器中に、イットリウム鉄ガーネット(YIG)の単結晶球と超伝導量子ビットを配置し、共振器中のマイクロ波モード中の仮想光子励起を介して両者を相互作用させた。その結果、スピン集団励起モードの量子であるマグノンと量子ビットがコヒーレントに相互作用することを示し、超伝導量子ビットを用いたマグノン状態の量子制御が可能であることを実証した。並行して、マグノン励起を通信波長帯光とコヒーレントに相互作用させる試みも行っている。