2016年 第77回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » 窒化物半導体特異構造の科学 ~新機能の発現と理解~

[15p-A21-1~13] 窒化物半導体特異構造の科学 ~新機能の発現と理解~

2016年9月15日(木) 13:15 〜 18:15 A21 (メインホールA)

熊谷 義直(農工大)、三宅 秀人(三重大)、川上 養一(京大)

13:15 〜 13:30

[15p-A21-1] イントロダクトリー ~特異構造の科学~

三宅 秀人1、藤岡 洋2 (1.三重大地域イノベ、2.東大生研)

キーワード:窒化物半導体、特異構造、ナノ構造

結晶は周期配列した原子から構成されており,その周期性を乱す領域は,従来欠陥として結晶中から無条件で排除されるべきものと考えられてきた。しかしながら,窒化物半導体では、低温バッファ層の導入により、格子不整合の大きいヘテロ接合でも高品質な結晶が得られ、その結果としてLEDが実現された。また、選択成長により欠陥の伝搬も制御が行われ、さらには光取出しは、表面加工により向上している。このように、完全性を乱す領域(特異構造)を導入することの有用性が我が国の複数の研究グループから見出されてきた。このシンポジウムでは,最新の成果を発表・議論することで、特異構造の有用性を共有し,非完全性と完全性が共存する特異構造の結晶科学(拡張された結晶学)を構築する。さらに,これを積極的に利用することで現在のエレクトロニクス技術を超える特異構造を活用した新機能エレクトロニクスに繋げたい。