2016年 第77回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

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[15p-B5-1~19] 7.2 電子ビーム応用

2016年9月15日(木) 13:15 〜 18:45 B5 (展示ホール内)

根尾 陽一郎(静岡大)、川崎 忠寛(JFCC)、山本 和生(JFCC)

13:45 〜 14:00

[15p-B5-2] [講演奨励賞受賞記念講演] BaTiO3薄膜の陽イオン微小変位計測によるナノドメイン構造解析

小林 俊介1、加藤 丈晴1、幾原 雄一1,2、山本 剛久1,3 (1.JFCC、2.東大総研、3.名大工)

キーワード:BaTiO3、走査型透過電子顕微鏡、ドメイン構造

Bサイト変位型強誘電体であるBaTiO3は基板との格子不整合性を利用し、結晶に圧縮歪みを加える事でBaTiO3薄膜では相転移温度が変化し、室温においては立方晶ではなく、バルクにおける低温相である斜方晶と似た分極軸となる。すなわち、BaTiO3薄膜においてドメイン構造が存在することが予測されるが、これまでの透過型電子顕微鏡を用いた研究報告から、そのドメイン構造は不明確であった。そこで、本研究では、高精度に取得したHAADF-STEM像を用いた解析により、BaTiO3薄膜において形成されるドメイン構造を明らかにすることを目的とした。これまで、困難であった僅か数pmの変位量を観察し、定量的な解析を実施することにより、不明確であったBaTiO3薄膜のドメイン構造は非常に微小なナノドメイン構造を有すること明らかにした。