[15p-B5-1~19] 7.2 電子ビーム応用

[15p-B5-3] LiFePO₄のLi脱離前後における最表面再構成構造

〇小林 俊介¹、クレイグ フィッシャー¹、加藤 丈晴¹、平山 司¹、桑原 彰秀¹、右京 良雄²、幾原 雄一^1,3 (1.JFCC、2.京大産官学、3.東大総研)

キーワード：LiFePO4、リチウムイオンバッテリー、走査型透過電子顕微鏡

Liイオン電池正極材料であるLiFePO₄は本質的な低い伝導性を改善する目的で、粒子の微粒子化やカーボンコートによる伝導性の向上させることで実製品化に使用されるに至っている。さらなる、電池特性向上の指針として粒子のプレート化さらにはナノシート化が提案されてきている。すなわち、粒形が微小になることにより表面構造が電池特性に与える影響が大きくなり、表面構造そのものを制御することが非常に重要な研究課題となる。一方で表面構造に関しては理論的な知見が多く、実験的な側面での研究報告例は非常に少ない。本研究では軽元素観察が可能なABF STEM法を用いて、LiFePO₄最表面構造の原子レベルでの直接観察を実施し、Li原子に依存した最表面の原子配列再構成構造を明瞭に観察することに成功した。