2016年第63回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(ポスター講演)

9 応用物性 » 9.5 新機能材料・新物性

[19p-P10-1~8] 9.5 新機能材料・新物性

2016年3月19日(土) 16:00 〜 18:00 P10 (屋内運動場)

16:00 〜 18:00

[19p-P10-1] 第一原理計算によるTlInSe2 ,TlInS2の電子状態解析

石川 真人1、中山 隆史1、脇田 和樹2、Nazim Mamedov3 (1.千葉大理学部、2.千葉工大工学部、3.アゼルバイジャン科学アカデミー)

キーワード:Tl系化合物、熱電素子、第一原理計算

Tl系化合物半導体であるTlInSe2とTlInS2はTl原子の配置に起因する低次元の結晶構造を示す。近年の研究によりTlInSe2が106μV/Kの巨大ゼーベック係数(ZT)を示すことが報告され、高効率熱電変換材料として期待されている。ZTの増大の要因としては結晶構造が410K以上ではNormalな結晶(N 相)から、410 K 以下ではTl 原子が1次元方向に周期性を持つIncommensurate相 (IC相) への構造相転移によると考えられている。しかしN相とIC相の結晶構造の違いがどのようにして電気特性へ影響するかは不明である。そこで我々は数値計算を用いて電子状態の結果からN相、IC相の比較検討を行った。