2016年第63回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.3 機能材料・萌芽的デバイス

[21p-W351-1~16] 12.3 機能材料・萌芽的デバイス

2016年3月21日(月) 13:45 〜 18:00 W351 (西2・3号館)

福田 武司(埼玉大)、馬場 暁(新潟大)

17:45 〜 18:00

[21p-W351-16] 曲面含窒素π共役分子の合成とフラーレン包摂挙動

廣戸 聡1、横井 寛生1、酒巻 大輔2、関 修平2、忍久保 洋1 (1.名大院工、2.京大院工)

キーワード:非平面分子、窒素ドープ

コラヌレンに代表される曲面構造をもつπ共役分子は、フラーレンやカーボンナノチューブのボトムアップ合成の鍵化合物としてその合成法が研究されてきた。しかしながら、合成が多段階であり、光および電子物性に乏しいため、分子材料への応用研究はあまり展開されていない。特に、窒素原子を含む曲面π共役分子は、窒素ドープナノチューブやフラーレンの物性解明に繋がる重要な化合物であるにも関わらず、曲面構造と反応性の高い窒素元素を含むため、合成は極めて難しくこれまで全く合成報告がなかった。最近、我々は窒素を含む歪曲π平面を簡便に合成できる手法を開発した。今回、この手法を駆使することにより、窒素を骨格内部に含む曲面π共役分子「アザバッキーボウル」を総収率10%かつ溶液プロセスで効率的に合成することに成功した。さらに、曲面構造に由来する特異な物性を明らかにした。