2016年第63回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

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[21p-W810-1~8] 2.1 放射線物理一般・検出器基礎

2016年3月21日(月) 13:45 〜 15:45 W810 (西8号館E1001)

越水 正典(東北大)

14:00 〜 14:15

[21p-W810-2] 電離箱のパルス信号に及ぼす測定妨害核種の超高頻度入射の効果

松原 章浩1、藤田 奈津子1、三宅 正恭2、西澤 章光2 (1.原子力機構 東濃地科学セ、2.ペスコ)

キーワード:加速器質量分析、妨害核種、超高頻度入射

ある希少核種を対象とした加速器質量分析では,妨害核種の入射率が検出系の時間分解能(数十kHz)を大きく超えると想定され(以後,超高頻度入射という),電離箱による希少核種と妨害核種の分別は難しいと考えられている。筆者らは,超高頻度入射下で電離箱を用いた希少核種の測定を実現する糸口として,時間分解能の不足により妨害核種の信号が減衰する可能性に着目した。本研究では,希少核種のパルス信号の判別に与える妨害核種の超高頻度入射の効果を明らかにするため,入射率を変化させ,出力信号波形の変化を実験的に調べた。妨害核種10B3+の入射率を1 MHz以上にすると揺らぎは弱くなり,10Beのパルスの判別がある程度容易になることが分かった。これは,超高頻度入射により妨害核種の均された信号の上に希少核種のパルスが重畳したことを示唆する。