2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会

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[5p-A412-1~1] 多元化合物の分子線エピタキシー成長の基礎-新奇超伝導体の薄膜成長を中心にして

2017年9月5日(火) 13:30 〜 16:00 A412 (412)

13:30 〜 16:00

[5p-A412-1] 多元化合物の分子線エピタキシー成長の基礎-新奇超伝導体の薄膜成長を中心にして

講師:内藤 方夫 (東京農工大学 工学部物理システム工学科)

【内容】
分子線エピタキシー成長(MBE:Molecular Beam Epitaxy)は比較的新しい技術で、約50年前(1960年代後半)に化合物半導体の単結晶薄膜を成長する技術の1つとして始まった。1986年(すでに30年前!)の銅酸化物高温超伝導体の発見は、薄膜成長技術にも新展開をもたらした。発見当時には、半導体のMBE成長技術は成熟期を迎えており、GaAsを代表とするIII-V族半導体の単結晶薄膜成長、及び、GaAs/AlAsといった積層が意のままにできるレベルに達していた。MBE成長技術は集大成を迎えつつあるようさえに見えた。高温超伝導体発見直後、多くの半導体研究者が「銅酸化物の薄膜成長は化合物半導体薄膜成長の易しい応用問題」と考え、この物質の薄膜化をMBE法により試みたが、ほとんどの試みは失敗に終わっている。それは何故なのか?