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[5p-A504-14] π共役面の直交を利用した単分子共鳴トンネルダイオード
キーワード:単分子ダイオード、理論計算
Aviram-Ratnerによる提案以来、分子ダイオードの分子構造とその整流のメカニズムは盛んに研究されてきた。しかし、これまで提案されてきた分子ダイオードは、電極との非対称カップリングやドナー・アクセプター構造を利用してきたが、その整流比は通常は10を下回るものであった。本研究では、π共役面を直交させて分子軌道を分断し、電界によるエネルギーシフトに起因した共鳴効果を利用する分子ダイオードの理論計算と電流・電圧特性の測定を行った。整流比は理論計算で~96、測定で~14が達成された。この結果は、π共役の切断を用いることによって高い整流比を持つ分子ダイオードの設計が可能であることを示している。