2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.2 評価・基礎物性

[5p-A504-1~17] 12.2 評価・基礎物性

2017年9月5日(火) 13:45 〜 18:15 A504 (504+505)

山田 洋一(筑波大)、筒井 真楠(阪大)

17:15 〜 17:30

[5p-A504-14] π共役面の直交を利用した単分子共鳴トンネルダイオード

大戸 達彦1、Handayani Murni2、田中 啓文3、山田 亮1、小川 琢治2、夛田 博一1 (1.阪大院基礎工、2.阪大院理、3.九工大院)

キーワード:単分子ダイオード、理論計算

Aviram-Ratnerによる提案以来、分子ダイオードの分子構造とその整流のメカニズムは盛んに研究されてきた。しかし、これまで提案されてきた分子ダイオードは、電極との非対称カップリングやドナー・アクセプター構造を利用してきたが、その整流比は通常は10を下回るものであった。本研究では、π共役面を直交させて分子軌道を分断し、電界によるエネルギーシフトに起因した共鳴効果を利用する分子ダイオードの理論計算と電流・電圧特性の測定を行った。整流比は理論計算で~96、測定で~14が達成された。この結果は、π共役の切断を用いることによって高い整流比を持つ分子ダイオードの設計が可能であることを示している。