2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[5p-C16-1~6] 新物質/量子構造に基づく発光デバイス研究の最前線と展望

2017年9月5日(火) 13:15 〜 16:45 C16 (研修室1)

國本 崇(徳島文理大)、野口 裕(明治大)

15:45 〜 16:15

[5p-C16-5] 有機発光分子の新展開-TADF・レーザー・長寿命発光-

安達 千波矢1 (1.九大)

キーワード:TADF、レーザー、長寿命発光

下図には、現在まで報告されている発光分子とその発光寿命の関係を示す。近年では、有機レーザー1)、OLED用の発光材料2)、蓄光材料3) 等の多様なフォトニクスデバイスへの展開が進められている。特に熱活性化遅延蛍光分子(TADF)は、励起三重項から一重項状態への高効率な系間交差(ISC)を実現し、電流励起下において100%の電気-光変換の量子効率を実現した2)。現在、逆系間交差速度(kRISC)は106程度の値を達成しているが、より高速なkRISCを実現するための分子設計が望まれている。また、有機半導体レーザーにおいては、固体薄膜において、30msの連続発振が可能となり2)、大きな進展が得られている。本講演では、TADFと有機半導体レーザーに絞り、現在の到達点から将来の分子設計について言及したい。