2017年第78回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

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[7a-A405-1~10] 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

3.11と3.12のコードシェアセッションあり

2017年9月7日(木) 09:00 〜 11:45 A405 (405+406)

金森 義明(東北大)

11:15 〜 11:30

[7a-A405-9] 近接場光学における非共鳴効果の理論 II: 非線形応答理論によるドレスト光子の基礎づけの試み

坂野 斎1、大津 元一2,3 (1.山梨大院医学工学総合、2.東大院、3.ドレスト光子研究起点)

キーワード:非線形近接場光学、非共鳴条件、ドレスト光子

私たちはナノ構造近傍に置かれた多電子系の応答関数を定式化してきた.線形・非線形の応答関数は原因であるスカラー・ベクトルポテンシャルと結果である電荷・電流密度の因果関係を記述する.例えば2次の非線形応答関数は作用積分を電磁ポテンシャルで3階の汎関数微分をすることでHeisenberg演算子として得られ,電荷保存則とゲージ不変性を保証する.今回の発表は,n次と(n+1)次の非線形応答関数の漸化式を導く.これに基づき,非共鳴条件下で光学フォノンが近接場光学系の非線形過程に関わる可能性を指摘し,川添・大津らが様々な実験で利用してきたドレスト光子とフォノンの関わりについて第1原理から基礎付けを試みる.