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[8a-A410-5] 3C-SiCの2パルス励起におけるプラズマ形成の影響
キーワード:フェムト秒レーザー加工、時間依存密度汎関数法
本研究は時間依存密度汎関数法(TDDFT)に基づく第一原理シミュレーションによる3C-SiCの2パルス照射励起過程の解明を目的としている。最初に単純に800nmの2パルス照射をシミュレートした。次に荷電帯と伝導帯それぞれ別の温度をDFTから計算し、TDDFTの初期波動関数とした。これは電子—空孔の相互作用が起きるより前の時間帯(数10 fs)での励起に相当する。次に第一パルスによる励起エネルギーを再現する有限温度DFTにより初期波動関数を計算し、第2パルスによる電子励起を計算した。これは電子と空孔がそれぞれバンドの下部と上部に集中した状態であり、数100fs以降での照射に相当する。その結果、第2パルスの吸収効率は1温度による初期分布が最も高く、次に2温度による有限温度を初期分布とした計算、最後にTDDFTによる2パルス照射となった。