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[16a-418-3] シリコンフォトダイオードの応答非直線性の抑制と理論予測
キーワード:光計測、シリコンフォトダイオード、計量機器
シリコンフォトダイオード(Si PD)は、広範な光パワーレベルや波長範囲での絶対値測定が可能な光検出器の一つであるため、測光・放射測定で一般に用いられている。しかし、そのような広いパワーレベルや波長範囲で精密な光測定を実施するには、入射光の強度に対して応答出力が直線的であることが理想とされる。ところが、Si PDの個体によっては、光電流数十マイクロA程度の領域で、応答が増加する非直線性(スーパリニアリティ)や、応答が減少する非直線性(飽和)を示すことがある。我々は、これまでに、あるSi PDの応答非直線性の実測と理論モデルの比較による定量的な解析から、応答非直線性の発生要因を明らかにした 。本研究では、微小パワーから数mA超の広いパワーで精密な光測定を実現することを目的として、これまでの定量的な解析結果に基づいた応答非直線性の抑制手法の開発と妥当性検証を行った。