2017年第64回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

17 ナノカーボン » 17.2 グラフェン

[16p-B6-1~16] 17.2 グラフェン

2017年3月16日(木) 13:30 〜 17:45 B6 (B6)

乗松 航(名大)、藤井 健志(富士電機)

13:45 〜 14:00

[16p-B6-2] [薄膜・表面物理分科会論文賞受賞記念講演] 酸化グラフェン薄膜からの高結晶性グラフェン形成とそのバンド伝導

根岸 良太1、赤堀 誠志2、伊藤 孝寛3,4、渡辺 義夫5、小林 慶裕1 (1.阪大院工、2.北陸先端大、3.名大SRセ、4.名大院工、5.あいちシンクロトロン光センター)

キーワード:酸化グラフェン、還元、グラフェン

大量製造可能な酸化グラフェンは、グラファイトから化学プロセスにより剥離するため酸素含有基や空孔など多くの欠陥を含む。我々は、酸化グラフェンの構造修復可能な技術として還元処理に1000℃を越える高温で微量の炭素源ガスを導入する新しい手法を提案し、従来の還元法では避けることのできなかった残留欠陥を低減し、結晶性を著しく向上させた。これにより、還元処理をした酸化グラフェン薄膜からグラフェン本来の電気伝導特性を反映したバンド伝導の観察に初めて成功した[1]。
[1] R. Negishi, M. Akabori, T. Ito, Y. Watanabe and Y. Kobayashi, Sci. Rep. 6 (2016) 28936.