11:00 〜 11:15
[18a-231A-7] 時間周波数国家標準の高精度化に向けた深層学習活用の試み
キーワード:時間周波数標準、協定世界時、深層学習
現在、産総研が供給している時間周波数国家標準「UTC(NMIJ)」は、水素メーザーを周波数源として、その周波数を適宜調整することで「協定世界時(UTC)」との差が約10nsに維持されている。我々は最近、このUTC(NMIJ)とUTCの差をさらに小さくする、つまり同期精度の向上を最終的な目的として、深層学習を活用する研究に取り組んでいる。具体的には、(i) 過去のUTCとUTC(NMIJ)の時刻差データを用いた深層学習を行いその挙動を予測し、(ii) 得られた予測結果を参考にすることで、より効率的に水素メーザーの周波数調整を実施し、それによるUTCとの同期の精度向上、つまりUTC(NMIJ)の高精度化を目標としている。当日の発表では、上記の (i) に該当する「深層学習によるUTC(NMIJ)の挙動の予測」について、研究の現状を発表する。