2018年第79回応用物理学会秋季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[19p-223-1~6] 研究炉が切り拓く未来の研究・次世代の人材育成

2018年9月19日(水) 13:45 〜 16:55 223 (223)

金 政浩(九大)、増田 明彦(産総研)

16:25 〜 16:55

[19p-223-6] 近畿大学原子力研究所教育研究用原子炉(UTR-KINKI)の生物照射ポートの線量・線質評価

遠藤 暁1 (1.広大院工)

キーワード:近畿大学原子炉、中性子エネルギースペクトル、ガンマ線エネルギースペクトル

近畿大学原子炉(UTR-KINKI)は、原子炉物理の教育・研究や放射線の生物影響研究に広く利用されてきた。UTR-KINKIは、黒鉛反射体を用いた小型原子炉であり、原子炉中心に直方体上の照射ポートを持ち、照射はこのポートを利用する。中性子線およびγ線の線量率は、1W出力時に共におおよそ20 cGy/hであり、手軽で安定した中性子源である。我々は、2000年から、UTR-KINKIの生物照射条件における、線量・線質を明らかにすることに取り組んできた。これまで、放射化箔を用いた人工知能解析による中性子エネルギー分布の推定、対電離箱法による中性子・γ線の線量率測定、マウス照射時の生物照射ポート内の中性子線量線質の変化の推定、線質評価のためのマイクロドシメトリ測定、照射ポート内のγ線スペクトルの推定を実施してきた。本講演では、これまで我々が実施してきた線量・線質を解説する。