2018年第65回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

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[19a-A302-1~10] 3.10 光量子物理・技術

2018年3月19日(月) 09:00 〜 11:45 A302 (54-302)

稲垣 卓弘(NTT)

11:00 〜 11:15

[19a-A302-8] ハイブリッド量子系に向けたループギャップ共振器の開発

久保 結丸1,6、ボール ジェイソン1、山城 悠1,2、角谷 均3、小野田 忍4、大島 武4、磯谷 順一5、コンスタンチノフ デニス1 (1.沖縄科技大、2.琉大物理、3.住友電工、4.量研機構、5.筑波大、6.JSTさきがけ)

キーワード:ハイブリッド量子系、量子トランスデューサー、電子スピン共鳴

量子ネットワーク実現のためには,マイクロ波と可視光波長との間で量子情報をコヒーレントかつ双方向に変換する技術が必要である.我々は,この”量子トランスデューサー”を固体中のスピンを用いて実現することを目指して研究をしている.光との相性やマイクロ波と光の空間的モード整合の事情を考慮に入れ,スピン-超伝導ハイブリッド量子系の研究で頻繁に用いられていた2次元の超伝導共振器ではなく,3次元で常伝導体(銅)のループギャップ共振器を上述の量子トランスデューサー開発用に設計し,テストした.図aが試作したループギャップ共振器である.この共振器内にダイヤモンド結晶を置き,極低温において電子スピン共鳴を測定した.不純物スピンのNV中心及びP1中心(図b)両方のアンサンブル(スピン数 ~1015)と共振器内のマイクロ波光子との間で強結合が観測された(図c).