2018年第65回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » 無機・有機複合材料で放熱問題に挑む ~物理と応用の最前線~

[19p-C304-1~9] 無機・有機複合材料で放熱問題に挑む ~物理と応用の最前線~

2018年3月19日(月) 13:15 〜 18:50 C304 (52-304)

野々口 斐之(奈良先端大)、馬場 寿夫(JST)、秋永 広幸(産総研)

16:40 〜 16:55

[19p-C304-6] 分子接合によるカーボンナノチューブ凝集体の熱伝導率制御の可能性

関本 祐紀1、岩堀 健治1、鄭 敏喆1、小島 広孝1、辨天 宏明1、〇中村 雅一1 (1.奈良先端大物質)

キーワード:カーボンナノチューブ、複合材料、タンパク質

我々は、カーボンナノチューブ(CNT)の接合部に特殊なタンパク質を挿入することで、パワーファクターは落とさずに熱伝導率を劇的に下げられることや、十分な素子厚みと柔軟性を両立できるCNT紡績糸を用いた布状熱電素子について研究を進めてきた。その過程で、タンパク質分子接合によって熱伝導率を劇的に下げることができるだけでなく、CNTを紡績することで極めて大きな熱伝導率が得られる場合があることも判ってきた。そこで今回、CNT複合材料という枠内において、試料作製方法と複合化させる有機材料を変えることによって、熱伝導率がどれだけ下げられそうなのか、あるいは、上げられそうなのかについて、熱伝導率評価に主眼を置いて実験を行った結果の現状を報告する。