2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(ポスター講演)

6 薄膜・表面 » 6.6 プローブ顕微鏡

[19p-PA4-1~13] 6.6 プローブ顕微鏡

2019年9月19日(木) 13:30 〜 15:30 PA4 (第一体育館)

13:30 〜 15:30

[19p-PA4-11] 高速走査型イオン伝導顕微鏡による表面電荷イメージング

開発 秀星1、執行 航希2、安藤 敏夫2、渡辺 信嗣2 (1.金沢大・院数物、2.金沢大・WPI-NanoLSI)

キーワード:走査型プローブ顕微鏡、走査型イオン伝導顕微鏡

細胞膜の界面における電荷の不均一性は、細胞取り込みや増殖および分裂などの多くの細胞プロセスにおいて重要な役割を担うと考えられている。走査型プローブ顕微鏡の一種である走査型イオン伝導顕微鏡(SICM)は、ナノメートルスケールの分解能で生理条件下の試料を観察できる。また電流を利用する性質のため、試料表面の局所的な荷電状態を測定することができ、生細胞表面やモデル脂質膜で電荷検出を行った研究が報告されている。しかし電荷検出の時間分解能は低く、ゆらぎのある生細胞膜の計測にこのような手法を適応するには、時間分解能の向上が課題とされている。
本研究では、SICM計測におけるアプローチカーブと呼ばれるプローブが計測する電流とプローブ位置との関係を分類することで、表面電荷計測の時間分解能の改善を試みた。試料としてマイカ基板上に展開した脂質二重膜を用いて、電荷検出能と時間分解能の評価を行った。