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[10p-S422-12] 時空間相関を有する環境揺動によるエネルギー流制御
キーワード:エネルギー伝送
近年、光合成細菌の光捕集分子において、光照射による励起エネルギーを100%に近い高効率で光合成の反応中心に輸送していることが報告され、輸送促進の起源を光捕集分子内の熱的な揺らぎによって生ずるノイズに求めるモデルが注目されている。生体物理系システムの模倣による高効率輸送を目指す研究が多く行われているが、その構造は複雑であるため、著者らは量子輸送実装に容易な直線系モデルに対して、環境系の制御・駆動(Environmental Engineering) による輸送効率向上方法の提案を行ってきた。本講演では、この手法を量子ネットワーク系に拡張することを目指し、その基本要素である環形モデルに注目し、ノイズの時空間相関によるエネルギー流制御に対する有効性について報告する。