2019年第66回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.4 有機EL・トランジスタ

[11a-S222-1~12] 12.4 有機EL・トランジスタ

2019年3月11日(月) 09:00 〜 12:15 S222 (S222)

松島 敏則(九大)、硯里 善幸(山形大)

09:45 〜 10:00

[11a-S222-4] 三重項失活剤の導入による有機薄膜の励起状態安定性の向上

松島 敏則1,2,3、吉田 誠矢2,3、稲田 工2,3、江崎 有2,3、福永 利哉2,3、三重野 寛之2,3、中村 望2,3、Bencheikh Fatima2,3、Leyden Matthew R.2,3、小松 龍太郎2,3、Qin Chuanjiang2,3、Sandanayaka Atula S. D.2,3、安達 千波矢1,2,3 (1.九大I2CNER、2.九大OPERA、3.JST・ERATO)

キーワード:有機レーザー、三重項失活剤、光劣化

高い蛍光量子収率(~100%)と放射速度定数(~109 s−1)を示すBSBCzからは極めて低閾値の光励起レーザー発振(0.09 μJ cm–2)が得られる。さらに、BSBCz薄膜ではsinglet-triplet annihilationが生じないために、80MHzのパルス周波数および30msのパルス幅(quasi-CW)を用いてもレーザー発振が可能である。しかし、レーザー発振の持続時間は極めて短時間に限られている。本研究では、BSBCzの励起三重項状態が不安定であるために光劣化が生じることを見出した。不安定な励起三重項状態を取り除くためにアントラセン系材料であるADNをBSBCz薄膜中に導入した。ADNの導入によりPL、ASE、OLEDの安定性が飛躍的に向上することを見出した。