2019年第66回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » ナノ物質光マニピュレーションが拓く新奇現象・機能・技術

[11p-M135-1~13] ナノ物質光マニピュレーションが拓く新奇現象・機能・技術

2019年3月11日(月) 13:30 〜 19:00 M135 (H135)

田中 嘉人(東大)、藤原 英樹(北大)

17:00 〜 17:30

[11p-M135-9] プラズモントラッピングによるキラル結晶化とキラリティーの制御

杉山 輝樹1,2 (1.国立交通大理、2.奈良先端大物質)

キーワード:光圧、局在表面プラズモン共鳴、キラル結晶化

金属ナノ構造体と光との相互作用により生成する局在表面プラズモンには,光の回折限界を超えるナノメートルスケールの領域に光子を強く閉じ込める能力がある.特にギャップモード局在表面プラズモンはホットスポットと呼ばれる数ナノメートル程度の極めて高強度の局在場を作る.光子をナノ空間に閉じ込めることにより,分子クラスターの波動関数と光の波長との空間的ミスマッチングは解消され,光子はクラスターとより強く相互作用するようになる.局在プラズモン共鳴を利用した光圧(プラズモントラッピング)を用いると,溶液のクラスターは金属表面またはホットスポットに捕捉され,局所的な濃度上昇により最終的に結晶化が誘起される.本発表では,プラズモントラッピングによる塩素酸ナトリウムのキラル結晶化と,円偏光照射による結晶のキラリティー制御について報告する.