2019年第66回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

9 応用物性 » 9.4 熱電変換

[9p-W351-1~12] 9.4 熱電変換

2019年3月9日(土) 13:45 〜 17:00 W351 (W351)

阿武 宏明(山口東理大)、高尻 雅之(東海大)

16:45 〜 17:00

[9p-W351-12] ZT >1を示す環境調和型熱電変換材料Cu2ZnSnS4バルク単結晶の開発

永岡 章1、吉野 賢二1、増田 泰造2、Scarpulla Michael3、西岡 賢祐1 (1.宮崎大工、2.トヨタ自動車、3.ユタ大材料工)

キーワード:熱電材料、バルク単結晶、硫化物

多元系I2-II-IV-VI4化合物は、熱電変換材料や太陽電池材料といったエネルギー変換材料として期待されている。これまで報告されている関連材料は多結晶焼結体であり、粒界がフォノン散乱を促進するという利点もあるが、同時にキャリア輸送のバリアとなり電気的特性を低下させている。我々は、Cu2ZnSnS4がカチオン元素の不規則構造によって低熱伝導度を有していると考え、電気的特性を向上させるために独自の結晶成長による良質な単結晶サンプルを熱電材料に応用した。本発表では組成制御やドーピングによって電気的特性と熱電特性を向上させ、800 KにおいてZT >1を達成し、Cu2ZnSnS4が環境調和した熱電材料として高いポテンシャルを持つ事を報告する。