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[10p-Z14-3] 対称型capacitive Frisch grid TlBr検出器の評価
キーワード:臭化タリウム, 放射線計測, ガンマ線
臭化タリウム(TlBr)は化合物半導体の1種であり、高原子番号元素であるTlを含み、かつ高密度であるために、ガンマ線との相互作用確率が他の半導体よりも高い。そのため、TlBrはガンマ線に対してピーク効率が高く、現在世界中で研究開発が進められている。大体積の有感部を実現する方法として、capacitive Frisch grid型の検出器が有望である。現在までに人見らによってcapacitive Frisch grid TlBr検出器が開発されており、662 keVにおいて1.8%程度のエネルギー分解能が達成されている。しかしながら、TlBr検出器特有の問題として、長時間動作後に印加電圧を反転させる必要がある。その対策としてアノードとカソード構造を対称にした新たな電極構造を考案した。本研究では、対称型capacitive Frisch grid TlBr検出器を製作し、その評価を行なった。