2020年第81回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

2 放射線 » 2.2 検出器開発

[10p-Z14-1~21] 2.2 検出器開発

2020年9月10日(木) 12:45 〜 18:30 Z14

豊川 秀訓(Spring-8)、人見 啓太朗(東北大)、前畑 京介(帝京大)

13:15 〜 13:30

[10p-Z14-3] 対称型capacitive Frisch grid TlBr検出器の評価

野上 光博1、人見 啓太朗1、小野寺 敏幸2、渡辺 賢一3、松本 伎朗3、久保 信1、石井 慶造1 (1.東北大、2.東北工大、3.名古屋大)

キーワード:臭化タリウム, 放射線計測, ガンマ線

臭化タリウム(TlBr)は化合物半導体の1種であり、高原子番号元素であるTlを含み、かつ高密度であるために、ガンマ線との相互作用確率が他の半導体よりも高い。そのため、TlBrはガンマ線に対してピーク効率が高く、現在世界中で研究開発が進められている。大体積の有感部を実現する方法として、capacitive Frisch grid型の検出器が有望である。現在までに人見らによってcapacitive Frisch grid TlBr検出器が開発されており、662 keVにおいて1.8%程度のエネルギー分解能が達成されている。しかしながら、TlBr検出器特有の問題として、長時間動作後に印加電圧を反転させる必要がある。その対策としてアノードとカソード構造を対称にした新たな電極構造を考案した。本研究では、対称型capacitive Frisch grid TlBr検出器を製作し、その評価を行なった。