2020年第81回応用物理学会秋季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[11p-Z16-1~10] 【一般公開】応用物理技術の社会実装の加速を目指して(2)~集積回路技術を例題に~

2020年9月11日(金) 13:30 〜 18:00 Z16

若林 整(東工大)、齋 均(産総研)、上川 由紀子(産総研)

13:35 〜 14:00

[11p-Z16-2] 「日本におけるイノベーションと科学の同時危機 ― 脱却の方法はあるのか?」に関する詳細説明

山口 栄一1 (1.京大)

キーワード:パラダイム破壊型イノベーション, イノベーション生態系, イノベーション・ダイヤグラム

21世紀日本におけるイノベーションと科学の同時危機がどのようにして起きたのか。それを、イノベーションの源泉に立ち戻って分析する。1990年代に世界的に起きた「大企業中央研究所の時代の終焉」の後、米国は「パラダイム破壊型イノベーション」を生み出すための新しいイノベーション・モデルとそれを具体的に創りだすSBIRという政策を「発見」してイノベーション生態系の再構築に成功した。いっぽう日本は、イノベーションの源泉に対する政策的洞察を怠って、イノベーション生態系の構築に失敗し、「漂流」した。その「漂流」は、21世紀に入ってから日本の科学アクティビティの衰退にまで波及して、この同時危機に発展した。この同時危機から脱却するために、イノベーション生態系をどのように再構築すればよいか。イノベーション・ダイヤグラムに基づいて、その具体的な処方箋を提案する。