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[8a-Z25-1] 超小型AMS装置に向けて発案した表面ストリッパーの解離能力の検討 II
キーワード:加速器質量分析, 表面ストリッパー, 鏡面反射
床面積が2 m×2 m未満の炭素-14専用AMS装置の開発のために考案した表面ストリッパーの実用性を数値的に評価した.ストリッパーは14Cの測定を妨害する12CH2や13CH等の分子を解離するため重要な要素技術である.本評価では,テルル化スズ単結晶表面に,数十 keVのエネルギーを持つ質量数14の妨害分子が数度の入射角で入射し,表面電子との衝突により解離するという状況を想定している.解離への経路としては,反結合性状態CH*に加え,今回,分子イオンCH+を経る経路を含めた.さらに分子結合が表面電子の遮蔽により軟化する効果を考慮した.計算の結果,実用に望まれる解離能力が得られることが判明した.