The 81st JSAP Autumn Meeting, 2020

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Tutorial » ⾼温超伝導コイル:基礎技術と医療分野への応⽤を中⼼に

[8p-Z20-1~1] ⾼温超伝導コイル:基礎技術と医療分野への応⽤を中⼼に

Tue. Sep 8, 2020 1:30 PM - 4:00 PM Z20

1:30 PM - 4:00 PM

[8p-Z20-1] ⾼温超伝導コイル:基礎技術と医療分野への応⽤を中⼼に

講義内容:超伝導コイルは、少ない電力で大空間に高磁場・良質な磁場を形成することができることから、核融合や電力貯蔵等の電力・エネルギー分野、リニアモータや船舶用・航空機用推進モータ等の交通・運輸分野、そして、MRIや医療用加速器等の医療分野など、その応用の期待される分野は多岐にわたっています。しかし、①超伝導固有の「常伝導転移に対するコイル保護」と、②「高い製造コスト」という2つの大きな障壁(ボトルネック)が応用拡大を阻んできました。本講義の前半では、講師が長年にわたり携わってきた超伝導コイル応用ための基礎・基盤技術について解説します。具体的には、優れた超伝導特性(高温・高磁場下での高い臨界電流特性)を有するREBCO系超伝導テープ線材の適用を前提とするコイル化技術開発における課題と対策について紹介したいと思います。後半では、近年、講師らが特に注力している超伝導コイルの医療応用である高磁場(~9.4T)全身用MRIと、がん治療用(核医学治療のためのα線放出RI生産用)加速器「スケルトン・サイクロトロン」に用いられるREBCO系高温超伝導コイルシステムの実現に向けたコイル化基盤技術開発の現状について紹介します。

1983年早稲田大学大学院理工学研究科博士課程電気工学専攻修了(工学博士)。1983年早稲田大学講師、1985年同助教授、1991年同教授。2007年~2010年早稲田大学先進理工学部長・先進理工学研究科長、2014年~2018年11月:早稲田大学理事(研究推進担当)など歴任。