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[12p-A401-1] グラフェンと2次元物質の基礎と2020年代の重点課題
2004年発見、2010年にノーベル賞になったグラフェンは、2次元物質を代表する物質として世界で重点的に研究されています。海外では、2次元物質を研究する100-1000億円規模のプロジェクトが各国で動き、研究者だけでなく数千の企業も、プロジェクトに参入しています。さらに各プロジェクトの重要性が評価され、実用化を目指し2020年代も継続することが決まっています。日本の科学技術政策も2次元物質の重点化は必須といえます。このように世界が2次元物質に重点投資し、研究を推進するには明確な理由と目標があります。本チュートリアルでは、『グラフェンの話をよく聞くけど、今どうなって、何が重要で、何が課題か?知りたい!!』という大学や企業の研究者や大学院生を対象に、予備知識ゼロから説明します。2次元物質の世界が、いままでの3次元物質の世界と全く違うこと、そのために、『合成、評価、応用』と3つのステップにおいて新しい科学の概念と革新的な技術が必要で開発中です。この開発のために、分野を超えた多くの人の研究の融合と技術の集積が必要です。3月13日のシンポジウムと一緒に受講されますと効果的であると思います。
1985年東京大学理学系研究科物理学専攻修了、理学博士、1985年東京大学理学部助手、1990年電気通信大学電気通神学部助教授、2003年東北大学理学研究科教授、現在に至る。履歴の詳細は、下記 Web Page http://flex.phys.tohoku.ac.jp/~rsaito/ryakureki.html。本チュートリアルに関連した経歴:文部科学省新学術領域研究「原子層科学」領域代表(2013-2018)、JST CREST「二次元機能性原子・分子薄膜の創製と利用に資する基盤技術の創出」領域アドバイザー。著書:「フラーレン・ナノチューブ・グラフェンの科学」共立出版