2020年第67回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.5 有機太陽電池

[12p-A402-1~17] 12.5 有機太陽電池

2020年3月12日(木) 13:15 〜 18:00 A402 (6-402)

但馬 敬介(理研)、吉田 弘幸(千葉大)、伊澤 誠一郎(分子研)

16:45 〜 17:00

[12p-A402-13] 低電圧損失フラーレン有機太陽電池の電荷解離エネルギー

市川 裕之1、尾坂 格2、福原 友裕3、玉井 康成3,4、大北 英生3、〇吉田 弘幸1,5 (1.千葉大院工、2.広島大、3.京都大、4.JSTさきがけ、5.千葉大分子キ)

キーワード:有機薄膜太陽電池、低エネルギー逆光電子分光、励起子束縛エネルギー

有機半導体では、正孔と電子は強いクーロン相互作用で束縛される。有機薄膜太陽電池では、強く束縛された正孔―電子の電荷移動状態から自由電荷状態への電荷解離機構の解明は長年の課題である。本研究では、紫外光電子分光法と吉田が開発した低エネルギー逆光電子分光法を組み合わせることで、有機薄膜太陽電池の自由電荷状態のエネルギーを精密測定した。この値と電荷移動状態のエネルギー差として電荷解離の障壁を初めて決定した。この結果はエントロピーの寄与により電荷解離が可能であることを示している。