2020年第67回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(ポスター講演)

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[12p-PA6-1~15] 12.6 ナノバイオテクノロジー

2020年3月12日(木) 16:00 〜 18:00 PA6 (第3体育館)

16:00 〜 18:00

[12p-PA6-6] 微小管再滑走時の方向変化に対する座屈の影響

〇(B)中村 正啓1、畑澤 研太2、川村 隆三3、星野 隆行1,2 (1.弘前大理工、2.弘前大学院理工、3.埼玉大院理工)

キーワード:微小管、キネシン、ナノマシン

バーチャル電極ディスプレイ上の局所電場を用いて微小管を座屈させ、微小管再滑走時の滑走方向変化を検討した。先端部にバーチャル電極を適用すると3種類の挙動で方向変化が確認できた。3つの挙動はそれぞれ、微小管が停止および変形しない挙動(Non-stop)、バーチャル電極を適用中に座屈しその後再滑走する挙動(Pause at buckling)、変形せず一時停止する挙動(Pause at straight)である。座屈後の微小管再滑走の方向変化は、座屈を起こさない場合に比べより大きな方向変化であることが分かった。これは微小管の座屈時の変形エネルギーが進行方向変化に利用されたと考えられる。このことは微小管滑走の方向転換に変形エネルギーを利用でき、タンパク質分子モーターを用いたナノマシンの開発へつながる。