2020年第67回応用物理学会春季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[14p-A304-1~9] 【一般公開】応用物理技術の社会実装の加速を目指して~集積回路技術を例題に~

2020年3月14日(土) 13:30 〜 17:30 A304 (6-304)

若林 整(東工大)、上川 由紀子(産総研)

13:35 〜 14:00

[14p-A304-2] 日本におけるイノベーションと科学の同時危機
―脱却の方法はあるのか?

山口 栄一1 (1.京大思修館)

キーワード:パラダイム破壊型イノベーション、イノベーションダイヤグラム、SBIR

21世紀日本におけるイノベーションと科学の同時危機がどのようにして起きたのか。それを、イノベーションの源泉に立ち戻って分析する。イノベーションの中で最も重要なものが「パラダイム破壊型イノベーション」であることを論ずる。1990年代に世界的に起きた「大企業中央研究所の時代の終焉」の後、米国は「パラダイム破壊型イノベーション」を生み出すための新しいイノベーション・モデルとSBIRという政策を「発見」してイノベーション生態系の再構築に成功した。一方日本は、イノベーションの源泉に対する政策的洞察を怠って、イノベーション生態系の構築に失敗し「漂流」した。その「漂流」は、21世紀に入ってから日本の科学アクティビティの衰退にまで波及して、この同時危機に発展した。この同時危機から脱却するために、イノベーション生態系をどう再構築すればよいか。その具体的な処方箋を提案する。