2020年第67回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.5 表面物理・真空

[14p-D519-1~9] 6.5 表面物理・真空

2020年3月14日(土) 13:30 〜 16:00 D519 (11-519)

服部 梓(阪大)

13:45 〜 14:00

[14p-D519-2] rev-vDW-DF2を用いた金属表面上へのベンゼンの吸着エネルギー計算

木下 貴裕1、稲垣 耕司1,3、道内 真人2,3、濱本 雄治1,3、濵田 幾太郎1,3、下司 雅章3、森川 良忠1,3 (1.阪大院工、2.住友電工、3.阪大ナノセンター)

キーワード:ベンゼン、金属表面、吸着

有機デバイスの有機/金属界面は、キャリア注入の効率に影響を与え、最終的に有機デバイスの性能を決定する。特に、最高被占分子軌道(HOMO)と最低空分子軌道(LUMO)を制御し、界面双極子層の形成を決める要因を明らかにすることは必要不可欠である。ベンゼン/金属界面は、実験的、理論的に広く研究されている。本研究では最近提案された汎関数であるrev-vdW-DF2を用いて、各金属表面へのベンゼンの吸着エネルギーを計算した。以前考慮されていなかったAl(111), Fe(110), Ni(111)表面上での吸着構造も新たに検討した。Fe上のベンゼン吸着系の計算では、物理吸着状態に加え、ベンゼンのπ結合電子とFeのd軌道に起因する化学吸着状態の存在が確認された。講演では他の金属も含めて、吸着系における電子状態の詳細な解析について述べる。