[14p-D519-1~9] 6.5 表面物理・真空

[14p-D519-3] ダブルデッカー型フタロシアニンイットリウム錯体の電子状態とAu(111)表面との相互作用に関する理論的研究

〇多田 幸平¹、田中 真悟¹、北河 康隆² (1.産総研、2.阪大院基礎工)

キーワード：単分子磁石、錯体/表面相互作用、スピントロニクス

単分子磁石材料は、その長いスピン緩和時間と大きな磁気異方性から次世代の大容量磁気バッテリーとしての利用が期待されている。ダブルデッカー型のフタロシアニンランタノイド錯体は、単分子磁石として機能する代表的な分子の一つである。その中性錯体であるダブルデッカー型フタロシアニンイットリウム錯体（[Y(Pc)₂]）は、Au(111)基盤上に配列させることが可能であり、Au(111)上に担持された状態で近藤ピークが観測された。しかし、基盤との相互作用でそれら錯体の電子状態や磁性が受ける影響に関しては未だ明らかになっていない。本研究では、その磁性・電子状態に関して密度汎関数理論に基づく理論計算を実施し、検討した。