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[10p-N107-9] 繰り返し周波数10 kHzで動作するCEP安定な高強度中赤外パルス光源の開発
キーワード:高強度中赤外光、光パラメトリック増幅、キャリアエンベロープ位相安定
本研究では、高精度な固体高次高調波発生の観測に向けて、10 kHzの高い繰り返し周波数で動作し、3000〜3500 nmの領域で波長を調整できる、キャリアエンベロープ位相(CEP)安定な高強度中赤外(MIR)光源を開発した。KTiOAsO4(KTA)結晶を用いた光パラメトリック増幅(OPA)によって100µJを超えるパルスエネルギーを達成し、その結果高効率なパルス圧縮が可能になった。周波数分解光ゲート法(FROG)を用いることで、3450nmの波長で35fsのパルス幅が実現されたことを確認した。さらに、長期的なCEPの安定性をf-2f干渉測定によって確認した。 系の安定性は繰り返し周波数に依らず、パルス特性は変化しない。 超短パルスかつ高繰り返し周波数で動作するこのMIR光源は、固体材料の非摂動光学現象の高精度な測定を可能にする。