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[13p-N301-12] 液中電位分布計測技術を用いた炭素鋼の腐食機構のナノスケールその場解析
キーワード:原子間力顕微鏡、液中局所電位分布計測技術、腐食
炭素鋼は、建築資材や水道管など幅広い用途があり、活発に腐食研究が行われている。炭素含有量の多い炭素鋼は、セメンタイトの量も多く機械的強度が高いが、耐食性が低い傾向にある。これは、フェライトがアノード、セメンタイトがカソードの腐食電池を形成することが原因と考えられている。しかし、腐食電池はナノスケールで分布するため、直接観察は困難であり、腐食電池の形成や腐食生成物の堆積を含む腐食機構には不明な点が多い。我々は、オープンループ電位顕微鏡と呼ばれる液中局所電位分布計測技術を開発してきた。本研究では、この技術を用いて、炭素鋼のNaCl溶液中における腐食挙動をナノスケール観察し、腐食機構の解明を目指した。