[21p-P01-1~31] 2 放射線(ポスター)

[21p-P01-19] 凝集誘起発光特性を示す色素を用いた新規液体シンチレータの開発

〇渡邊 晶斗¹、越水 正典¹、藤本 裕¹、浅井 圭介¹ (1.東北大)

キーワード：シンチレータ、凝集誘起発光

有機液体シンチレータは，低バックグラウンド条件下での低レベル計数を可能にする点で，さらにスケールアップを容易にする点で優れており，広範な分野での様々な応用に供されている．液体シンチレータには，蛍光効率向上のため（DPO, POPOP等の）有機蛍光体添加が施されたものが多い．これらの蛍光体では，高濃度域において凝集起因消光 (ACQ) が発生し，発光強度が低下する．一方，近年，凝集誘起発光 (AIE) 特性を持つ色素が注目されている．この種の色素では，凝集状態や固体状態において蛍光強度が大幅に上昇することが確認されている．我々は，このAIEの発現を利用して，ACQによる蛍光体高濃度域における発光阻害の解消を図るとともに、さらなる発光強度増大を目指している．