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[23a-P07-2] DC及びRFスパッタリングによる短波近赤外線フィルター用a-Si:Hの光学特性の基板電位依存性
キーワード:水素化アモルファスシリコン、バンドパスフィルター、基板電位
近年、近赤外線波長の光学積層フィルター(BPF)に安価で高屈折率が得られデバイス適合性の高い水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)の成膜が求められている。太陽電池用途で実用化されているa-Si:HはCVD法が一般的でありスパッタ成膜の場合プラズマダメージが課題とされているが、光学膜用途のa-Si:Hに対する研究報告は少なく、今回我々は反応性スパッタリング中の基板への荷電粒子衝撃に影響を与える基板電位と膜構造及び光学特性の関係を調査した。基板の負電位増加に伴い膜の表面粗さRaは減少する一方、Si-H2結合比(Si-H2/Si-H)は増加し、屈折率Nfは低下した。正イオン衝撃により、表面モフォロジーは平坦化するがSi-H2結合が増加した為、膜構造がボイドを含む微細構造状態となりNfは低下したと考えられる。当日の発表では熱耐久性及びBPFの評価結果を併せて報告する。