[23p-P02-1~13] 9.2 ナノ粒子・ナノワイヤ・ナノシート

[23p-P02-8] スピネル母相ZnAl₂O₄の水熱合成

〇中根 茂行¹、名嘉 節¹、打越 哲郎¹ (1.物材機構)

キーワード：ナノ粒子、水熱合成、spinel oxide

遷移金属アルミネートは、広いワイドバンドギャップを有し、紫外光励起や蛍光体の母相、触媒物質、顔料などとして注目されているが、粉体試料の合成研究に関しては、その基盤技術も確立されていない。そこで我々は、遷移金属アルミネートの新たなボトムアップ式のナノ粒子化技術の確立を目指して、スピネル化合物の応用研究に対して最も優良な母物質と考えられるZnAl₂O₄の水熱合成研究を行った。その結果、従来法より広範なPH条件で単一相試料を得ることに成功した。本研究の特徴は、層状水酸化物を水熱環境下で相変化させる従来型の水熱合成ではなく、液体原料からの直接的な粒子核生成を目指したところにある。これにより、ナノクリスタル化に有利な高温加熱や均質性の向上に有利な急熱急冷処理に強みを発揮できる流通式合成への技術展開を視野に入れることが可能となる。