2021年第68回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

15 結晶工学 » 15.3 III-V族エピタキシャル結晶・エピタキシーの基礎

[17p-Z28-1~14] 15.3 III-V族エピタキシャル結晶・エピタキシーの基礎

2021年3月17日(水) 13:30 〜 18:00 Z28 (Z28)

尾崎 信彦(和歌山大)、海津 利行(神戸大)、富永 依里子(広島大)、尾鍋 研太郎

16:15 〜 16:30

[17p-Z28-9] 多機能メタモルフィックバッファ層を有する量子ドットレーザのMBE成長

權 晋寛1、井本 隆哉1、荒川 泰彦1 (1.東大ナノ量子機構)

キーワード:量子ドット、分子線エピタキシー、量子ドットレーザ

産業的な意味を有する光デバイスを開発するためには、限定的な汎用基板材料上で広い範囲の技術の需要を満たせる必要がある。そのため, 結晶成長分野では GaAs, InP などの基板の結晶格子定数を変化させるメタモルフィック層のアプローチが注目されてきた。しかしながら、メタモルフィック層では格子不整合により必然的に結晶欠陥が生じ、素子性能及び寿命を減少させる。それに加え、格子整合系の素子に比べて追加的なメタモルフィック層の形成が必要であることから、結晶成長にかかる時間・材料コストの上昇も伴う。今回我々は、量子ドットレーザ構造を、結晶格子拡張・レーザクラッド・貫通転位フィルターの3つの機能を同時に持つ、多機能メタモルフィックバッファ層上に成長し、既存のメタモルフィック層の結晶欠陥・厚膜化の問題を解決することで、レーザ発振を確認したので報告する。